桃 カスタマイズ編 1 → 2
かなり凄い画像もありますので、ダメな方は見ないで下さい。

一体くらい補修の必要のない子を欲しいと思い、
37cmの女の子(仮名・桃)を買いまして、届くのを楽しみにしていたのですが・・・。

配送事故って本当にあるんですね。(涙)
配送車が思いっきり箱をひいたらしいです。

2010年の師走に衝撃的な出来事でした。

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これから交通事故写真のようなものがありますので、
苦手な方は本当に見ないで下さい。


まずはダンボール。

軽ワゴンのタイヤでひいたそうです。
おおよそ半分がぺっちゃんこ(涙)

(画像1)
頭です。

ここでは形状を保っているように見えますが、
かろうじてつながっている程度で、
ばらばらになってしまいました。
(可哀想で画像として残していません)

(画像2)
身体ですです。

頭同様形状を保っているように見えますが、
かろうじてつながっている程度です。


胴紙を取ったら、ばらばらになってしまいました。

頭もこんな状態でした。


市松人形補修しているサイトに画像1・2を送って問い合わせたのですが、
補修不可能との返答。

自分が買わなかったら、この市松人形はこんな目に合わなかったのではないか・・・。
そう思うと作った方にも人形にも申し訳なかったし、
このダンボールを開けたのは実はカルで・・・、
もの凄いショックを受けていたのでした。

供養に出すのも考えました。
が・・・、
この市松人形の到着を楽しみにしていたカルのためにも、
出来るところまでやってみようと思いました。
(カササギくんは、仕事から帰って来たら、可愛いさんに出会えると思っていただけに、
彼女もショックを受けていました)

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カルには、どうしても修復・修理出来なかったら供養に出す事を話し、
なんちゃって修理の始まりです。


なんちゃって修理。

まず市松人形に使われている胡粉が手に入らない事と、
ホシは胡粉にアレルギーがある。

下地にジェッソ、塗りにアクリル絵の具を使う。

桐の粉も手に入らない。
そりゃ桐の木材を粉にする手もあるけれど、
今回の修理に大量に使用するからそれも無理。

木製粘土と、粉々になったパーツをつなぎ合わせるため木工用ボンドを使用する。

起動開始です。

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取り合えず木工用ボンドと木製粘土で接着。

さすが車にひかれただけあって、
見かけがなんともなくても、
ばらけたり、砕けてしまったりしました。
左側。

粉々です。

なんとかつなぎ合わせましたが、
力を入れるとぐしゃっとつぶれる状態です。

見えている白いのは、
形状を保させるのと、
乾燥用のコピー用紙です。
右側。

見た目はいいのですが、
胡粉がはがれています。
ダンボール箱に入って、
プチプチに包まれてた事に感謝。

プチプチに包まれていなかったら、
惨状になっていたと思います。

しばらくコタツに入れて乾燥です。
この画像は胴体ですが、
頭の中もこんな状態でした。
(全体的に画面上の状態でした)

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乾燥し過ぎると大変なので、
生乾きの状態で、
砕けてもろくなった表面の胡粉を削ります。

ここには石粉粘土を埋め込みます。
木製粘土は小さいだまがあるので顔には向かないと判断しました。。

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石粉粘土で埋め乾燥。
耐水性のペーパーや、
スポンジやすりで削って、整えます。

これを繰り返します。
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上の工程を繰り返し、
色を塗ってバランスを見ます。

ここまで修復出来て安心。
可愛い顔になりました。

画像ではよく分からないと思いますが、
粘土のでこぼこが出来ているので、
再び埋めたり、削ったり。
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以下は同じような工程の繰り返し。


正面。

右側。
左側。
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ここまでになりました。

後は、
粘土や絵の具の乾燥を待たないとダメなので、
この状態でしばらく頭は放置です。

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次はボディです。

腕や足、下半身は無事でした。
上半身の補修です。
木粉粘土でつなぎ合わせます。
胴体の中も貼りあわせ、
木粉粘土で補強。
(白いのは木工用ボンドです)
乾燥後。

接着面を削って粘土で埋めます。
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2からおおよそ3ヶ月ほどたっています。

粘土で埋める→乾燥→削る→塗るの工程を何度か繰り返し、
現在の桃。


白く浮いているのは、
乾燥後に出た引きを埋めるために塗った、
ジェッソとアクリル絵の具です。

まだ削ってはいないので、
白っぽく浮いて見えます。

右側。
大きく砕けていたので、
まだ少し凹みが見えます。

髪で隠れる部分でもあるので、
直そうか迷っています。

ボディもここまで直せました。
左側。

こちら側も同様です。

もう少し乾燥させてから、
様子を見ようと思っています。

桃を直せたのは、鼻柱から千切れていたとか、
口や目が半分になっていなかったから、
出来たのかもしれません。

これ以上細かく壊れていたら出来なかったかも・・・。
と相方に言ったら、
あんた泣きながら直すでしょう!と言われました。
・・・曰く言い難しです。


現在、こんな所です。
作業机の上で、桃はにこにこしてくれていますけどね。